2024年11月10日に第1回租税検定を受験してきました。
はじまったばかりの検定試験なので、気になっている方もいるのではないかと思い、
実際に受験をした私が、試験内容、出題範囲についてまとめてみました。
租税検定とは?
租税検定のHPでは、租税検定の内容について以下のように説明しています。
租税検定では、納税義務の大切さや民主主義・公平などの現代の重要な価値観、少子高齢化などの現代社会の動き、財政を中心とする政府の役割や諸外国の制度などの幅広い学習を通じて、私たちが生きる今日の社会について多面的な理解を深めることを目的としています。租税検定公式HPより(https://www.sozeikentei.com/)
各税法の計算過程や条文知識を問う税理士試験とは違い、
租税を取り巻く制度全体についての理解を問うのが租税検定です。
租税検定について全体的な内容はこちらでも解説してみました
租税検定の出題範囲は?
公式HPでは、租税検定の出題内容について
3級:公民教科書(憲法、立憲主義、民主主義、人権、三権分立)、租税の機能・性質、租税原則、財政、歴史、専門家など
2級:3級の範囲+公共教科書(財政、経済)、租税法律主義、各税目における計算構造、時事問題など
と記載されています。
この出題範囲からも、各税法についての知識を問うのではなく、
租税を取り巻く制度そのものについての出題が多いことが分かります。
試験勉強~実際に受験してみて、高校の公民の授業の勉強をおさらいしている印象が強かったです。
出題範囲を深堀り
出題範囲について、公式テキストをもとに深堀、まとめてみます。
大分類 | 小分類 | 試験での難易度・ボリュームなどの所感※ |
政治 | 民主政治の歴史 日本国憲法 三権分立・地方自治 | 憲法・統治機構についての出題が手厚かった印象 |
経済・財政・金融 | 経済 財政 金融 | 基本的な知識が問われる |
租税法・税制 | 租税法概要 所得/法人/消費/相続税法 | 租税法概要の方が出題が多く、個別税法については基本的な知識について数題 |
時事問題 | 税法をもとにした時事問題 | 租税法分野以外(政治や経済)の時事問題の出題はなく、あくまで税法関連の時事問題 |
※実際に受験した第1回試験の印象をもとにコメント
公民教科書レベルの知識+αの出題が50~60%、租税法の知識40~50%ぐらいの割合だったのかな、と思います。
(試験問題持ち帰れなかったのであくまで受けた印象です)
また、租税法の知識については、個別の税法の知識というよりは、各税法の前提となる、
租税法の意義や原則についての出題の方が多かった印象です。
租税検定の勉強方法は?
租税検定の試験対策として使えるものに、YouTubeの公式チャンネル動画と、
公式HPから購入できる各級の公式テキストがあります。
YouTubeでは各級の試験概要や学習ポイントについて解説があるので、見ておくと安心です。
また、公式テキストは
3級:1,100円、2級:1,650円 で購入が可能です。
購入するとPDFデータで送られてくるので、必要に応じて印刷するなどして利用します。
公式テキストには確認問題や、模擬試験問題もついているので、
そのまま試験対策演習もできるようになっていました。
出題形式は?どういう問題が出る?
租税検定の試験時間は、すべて4択のマークシート方式の出題で、試験問題数は40問です。
実際の出題では、
①文章の空欄に当てはまる語句を4択から選ぶ問題
②文章中の複数の空欄に当てはまる語句の組み合わせを選ぶ問題
③〇〇に関する記述として適切/不適切な文章を選ぶ問題
などがあります。
語句の選択や組み合わせを選ぶ問題が多いので、
テキストの赤字や下線部分の用語、文章を中心に学習するとよさそうです。
租税検定で腕試し!
税理士試験とはまた勝手が全然違った租税検定。
税理士受験生として、各税法の知識はめちゃくちゃ勉強していますが、
租税を取り巻く制度について体系的に知識をちゃんとつけられているかというと…。
皆さんもぜひ、腕試しとして受験してみてくださいね。